Periodontitis Treatment |
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歯周病治療 |
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歯周病は歯肉の腫れを改善しなければいけない病気です。腫れをとる為には歯石の除去やブラッシング方法の習得、生活習慣の改善を含めたトータルケアが必要です。治療期間は数ヶ月~数年かかるのが通常で、段階的に治療を進めていくことが大切です。各ステップを以下に示します。 |
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レントゲン・CT検査
- 歯槽骨の吸収状態の把握、「平坦な畑(歯槽骨)に木(歯)がまっすぐに生えている」のが良い状態です。特にCT撮影により骨の形状を立体的に把握することが可能になりました。
プラークチャート
- 磨き残しのはチェックは毎回、すべて記録しています。歯周病治療の基本ですので、担当衛生士があなたの上達度にあった指導をしてくれます。
歯周組織検査
- 歯周ポケットの深さ、付着歯肉の幅、歯肉の連続性、動揺、出血・・・などの歯の周囲組織の安定に関与する項目をすべて検査します。
口腔内写真
- 定期的にお口の中の写真をとり、治療効果の判定や定期健診時の変化などを客観的に捕らえられるように保存しておきます。
細菌検査
- 細菌の種類や割合などを検査し、歯周病特性や薬物選択の指標にします。
以上のような検査をもとに、現在の歯肉や骨の状態を把握して治療計画の立案をしていきます。歯周病は痛みなどの症状が出ないままに進行する病気です、まずはご自身の病状と治療方法について十分なカウンセリングを受けて下さい。 |
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Scaling |
歯に付着した歯石の除去とブラッシング指導 |
歯の表面に付着した比較的取りやすい歯石を数回に分けて除去します。急性的な腫れはすぐに引いてきますが、慢性的は腫れを除去するためにはブラッシングの改善が最も重要です。 |
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超音波で歯石を取る機械 |
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歯周組織検査(歯石除去の成果) |
歯石除去やブラッシングによる効果を検査します。中等度以上の歯周病になると簡単な歯石の除去では歯肉の腫れを完全に取り除くことが出来ません、腫れている歯肉に隠れた根の部分に歯石が付着している為です。 |
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Root planing |
歯根に付着した歯石の除去とブラッシング指導 |
歯の根に付着した歯石を一本ずつ手で除去し、根の表層(セメント質)に入り込んだ毒素などを取り除き滑択化を図ります。いわゆる大工が材木にカンナをかけて薄皮を剥ぐ要領です、職人さんはカンナを鋭く研いで修練を積んで初めてすばらしい作品を作りだせます。衛生士さんの腕の見せ所ですね。歯肉に隠れた部分の処置になりますので歯茎が少し痛みます、痛みが嫌いな方には麻酔をしてから歯石の除去を行います。麻酔は針を歯肉に刺す必要のない麻酔法を用います。(重度の場合は一般的な麻酔法を用いることもあります) |
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除石に使う手用器具 |
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歯周組織検査(初期治療の成果) |
歯に付着していた歯石はすべて取り終わりましたので、歯肉の腫れ具合を今までよりも細かく検査をしていきます。歯肉の回復度合いや歯の清掃状態から外科的な切除が必要かどうかの判断を行う為です。 |
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Periodotal Surgery
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外科的に腫れた歯肉の切除や骨の整形をします |
歯周外科には色々な方法があります、症状に合った方法を選択するようになりますがいずれの方法を用いても歯肉の回復までには長い時間がかかります。腫れは切除によりなくなりますが、正常歯肉に回復するには自己管理が最も重要になります。 |
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歯槽骨の調整 |
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歯周病治療には外科処置が必要になる場合があります。歯周病が進行すると歯槽骨が吸収し、歯がぐらついてくることは周知の通りですが、歯槽骨の吸収も一様に進行するわけでわなく吸収の早い所、遅い所が混在しています。この歯槽骨の凸凹が歯周病の治癒を遅らせ、ブラッシングが届かず歯周病がなおらない原因となります。
歯周外科処置はこういった歯槽骨の凹凸を整形しメンテナンスしやすいお口の環境改善を図ることを目的としています。 |
歯槽骨変化の様子 |
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歯槽骨整形の仕方 |
骨の整形処置を行うことにより、歯槽骨に凹凸のない平坦・平滑な状態に修正出来ます。結果、歯ブラッシが届き易く細菌が停滞しにくい、環境に改善出来ます。 |
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骨の幅が大きくなってしまった所や歯と骨の間に隙間ができ尖ってしまった歯槽骨を整形 |
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術後、歯槽骨の形態はスマートで滑らかな形態になりブラッシングによるメンテナンスがしやすくなります。 |
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粘膜の調整 |
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歯肉の腫脹や形態の微調整をして歯ブラシの届きやすい粘膜を作っていきます。粘膜の調整にはレーザー治療が多用され、出血や疼痛はほとんどなく通常麻酔も使いません。レーザーは治癒促進効果が高く、数日で粘膜は治癒します。
レーザーは光の波長、出力、パルスなどの照射方法を変えることによって組織へのレーザーの吸収量を変化させることができ、切開、蒸散などの治療効果を変えることが出来ます。(切開、疼痛緩和、う蝕予防、口内炎、メラニン色素除去など)
レーザー治療は歯周病治療において補助的に使用される方法で基本的な歯周治療に組み合わせる事により治癒を促進させることができます。 |

CO2Laser |
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歯周外科処置の注意点 |
- 術後の食事は硬い物は避け、柔らかい物を中心にして食べて頂くようになりますので、必ず術前に食事は取りましょう。
- 術後は歯肉包帯(歯肉の痛みを和らげる為にガムの様なもので歯肉や歯に盛り上げカバーする物)をする為、若干頬が膨らんだ感じがします。
- いびつになった歯槽骨を整形するもので歯槽骨の再生はされません。歯槽骨を再生させる為には歯周組織再生療法が必要です。
- 術後、安定した歯肉の状態を長期的に維持する為にはブラッシングと定期的なプロフェッショナルクリーニング(PMTC)が重要です。
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歯周組織検査(歯周外科の成果) |
歯周外科の成果を検査により測定していきます。追加処置が必要な所があれば随時処置していきます |
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Maintenance |
長期的に安定した状態を維持する為には自己管理が最も重要です。歯肉の形が変わり歯ブラシは届きやすくなってきましたが、正常な歯肉の形態獲得までには約6ヶ月~数年かかります。
歯石が着き始めたり、歯肉が腫れたり、磨き残しが在ったりと月に1回程度の来院で自己管理に不足している部分のチェックを徹底して行います。ゴールはもう少しです、最後まで頑張りましょう! |
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